ビリヤードは「手玉を撞いて的球を目的の方向に進める」ことでゲームを行います。
手球と的球が接触したときや的球と的球が接触したときにどちらの方向にボールが動くのか、ということを理解していないといけません。
また、クッションにあたった際のボールの動きについても学んでおきましょう。

まずは「手球と的球」が接触したときにどのように動くのかを見ておきましょう。

基本的なボールの動きを考える

2つのボールが接触したときには以下の原則に基づいてそれぞれが動きます。
ひとまずボールの回転などは考えずに適切な強さとスピードで接触したと考えます。

  1. 手球と的球が接触した点と的球の中心を結んだ直線上に的球は進む。
  2. このときに手球は的球の進行方向と90度の方向に向きをかえて進む。(これを直角分離といいます)

この2つが最初に知っておきたい基本的な動きです。

動画で解説・球の直角分離

動画では的球に当たった手球が「的球の進行方向の90度の向き」で進む様子がわかります。
この動きを最大限に利用して、次のショットが狙いやすくなるようにコントロールします。

「どちらから当たるか」ではなく「どこに当たるか」が大事

先に説明したボールの動きを踏まえると的球を目的の方向に進めるには「接触する点」が絶対的に大事になってきます。
的球に対して手球がどの方向から接触するか、を考えるのではなく「どの点で接触するか」を考えます。

図のような位置関係で手球と的球が接触した場合には手球がやって来た方向(a方向からでもb方向からでも)にかかわらず接触後の手球と的球の動きは同じになります。
(ここでもボールの回転と強さは考慮しないで考えます。)

大変不思議なのですが、この点をしっかり理解することがビリヤード上達への基本となります。
そして、手球の進む方向を理解していないと次のショットを撞く場所をコントロールできないので、ゲーム中は「的球にあたった手球がどちらにどれくらい動くか」を考えて撞く強さや回転を考えましょう。

クッションに当たったボールの動き

ボールの回転と強さを考えない場合、クッションに当たったボールは入射角(クッションに当たるときの角度)と反射角(クッションに当たった後に向かう角度)が同じになります。
また、クッションに強く当たったボールは入射角よりも反射角が小さくなります(「つまる」と表現することがあります)。弱く当たったボールは反射角が大きくなります(こちらは「のびる」と表現することがあります)。

ボールに回転をかけた場合の動きについては最初のうちは考慮しないでおきます。まずはストレートボールでの動きを十分に理解し安定したショットを身につけることを優先しましょう。